岐路から未来へ

2017/12/25 17:16 投稿者:  manager3

共同通信社 (編集)
単行本: 270ページ
言語: 日本語
ISBN-10: 4806806749
ISBN-13: 978-4806806745
発売日: 2015/08

2500円+税

 

核や生きものとの関わりから私たちの生き方を見直した「問う」「共に生きる」。地域で生活者として自立することの意味を考えた「根を持つ」。事実を記録し表現することの大切さに気付かされた「刻む」。心身の病や老いと立ち向かう人を描いた「治す」。国境や民族の境によって分断されることなく、人間がつながる可能性を示した「越える」。科学や技術を単なる道具とせず、人が生きることにつなげようとする試みを追った「研ぐ」。

一見、それぞれが独立しているようだが、結果として一つの問題意識に収斂した。それは「人が人として豊かに生きるとはどういうことなのか」という問いだった。換言すれば、現代の危機とは「人間性の危機」なのだ。

本書がささやかでも、読者のみなさまにとって、未来を切り開くよすがになってほしいと願う。(まえがきより)

 

目次

まえがき……………3

第1章 問う 核と暮らし……………9

原子力留学生 10

原発と自然 15

反原発の市民運動 20

プラント技術者 25

核武装研究 30

民権運動を心に 35

原発ゼロの提言 40

第2章 共に生きる 自然と命……………45

動物園の危機を超えて 46

野生生物の保護 51

コウノトリ野生復帰 56

捕鯨論争 61

自然エネルギー 66

エコタウン 71

第3章 根を持つ 地域と自立……………77

国鉄解体から地域へ 78

丹下健三から郷土へ 83

国策と酪農 88

諫早湾干拓事業 93

吉野川住民投票 98

瀬戸内しまなみ海道 103

農民文学者 108

琉球独立論 113

第4章 刻む 生と死……………119

樺美智子と女性史 120

図書館の使命 125

映像記録作家と移民 130

特攻隊遺族 135

三井三池炭鉱 140

検閲と詩人 145

日米安保と沖縄 150

俳句と震災 155

第5章 治す 心と体……………161

日系二世小児科医 162

障害者スポーツ 167

精神医療 172

福祉と仏教 177

臨床研究 182

介護の現場 187

元受刑者 192

第6章 越える 国境と民族……………197

ベルリンの壁から震災へ 198

世界遺産とともに 203

占領下の孤児たち 208

和僑 213

島で教える 218

日本とイスラム 223

元原発技師の挑戦 228

第7章 研く 技術と科学……………233

緊急被ばく医療 234

地震予知 239

数学研究 244

ジャンボ機 249

現代の浮世絵師 254

文化財保存 259

アジアのアスベスト 264

執筆者・撮影者一覧……………269

政治・社会 / 2015 )