書名:インド社会を変えた事件
サブ:社会と司法制度の相互関係
著者 ピンキー・アナンド/ガウリ・ゴブルドゥン
訳者 鳥居千代香
46判上製/248ページ
定価3000円+税
ISBN-13:9784806807384
発売日:2021年5月19日
著者
ピンキー・アナンド(Pinky Anand) ガウリ・ゴブルドゥン(Gauri Goburdhun) インド最高裁判所上級弁護士.インド弁護士会副会長.インド法務次 官.インドのノイダにあるアミティ法科大学院名誉教授.インド人民党 (現政権)のスポークスパーソン. レディ・シュリ・ラム・カレッジ(1974-77年).経済学学士号取得.デ リー大学法学部(1977-80年).法学学士号取得。 インドの財団から奨学金を得てアメリカのハーヴァード大学法科大学院 留学(1980-81年).法学修士号取得.インドのオリッサ州ブバネーシュ ワルにあるKIIT大学より2012年に法学博士号取得. ガウリ・ゴブルドゥンはピンキー・アナンドの娘.
私達が見慣れた世界を変えた事件は、ニルバヤのレイプ事件でした。女性に対する犯罪 で、被害者を侮辱・非難する従来の考え方を問い直すきっかけになったのです。もっと厳しい法律や法を施行する手順、安全を確保する道を開いたのです。さらに重要なことに、女性がどう感じるかが一番重要であり、犠牲者になってしまったことを恥だと思うべきでない、むしろ、受けた苦しみに償いを要求すべきと変化したのです。(はじめにより)
【目次】
はじめに
第1章 ひるまない女性─ ニルバヤ集団レイプ事件
何が間違っていたのか
第2章 神の名において─ テロリズム
テロ防止法のユニークな特徴 /グローバルな大量虐殺 /国会議事堂に向けられた銃 /テロビジネスの経営 作戦と財源 /最高裁判所は、死刑の判決を支持し、記録を残した
第3章 殺人を犯す女達
レヌカ・シンデとシーマ・ガヴィト 幼児殺害/ニーラジ・グローバー殺人/プーラン・デヴィ/ 青酸カリ・マリカ
まえがき /レヌカ・シンデとシーマ・ガヴィト 幼児殺害 /ニーラジ・グローバー殺人 陰惨な殺人事件 /プーラン・デヴィ 反逆者の形成 /青酸カリ・マリカ
第4章 運命のいたずら─ 姉と弟
ビラとランガ事件 /痛ましい運命 /追跡 /裁判 /裁判後の結果 /勇気ある 行動
第5章 市民社会の力─ 正義の擁護者
プリヤダルシニ・マトゥとジェシカ・ラル
プリヤダルシニ・マトゥ /ジェシカ・ラル /かなり自由な既決囚
第6章 ナナヴァティ海軍司令官事件─ インドで最後の陪審裁判
陪審裁判の歴史 /ナナヴァティ海軍司令官対マハーラーシュトラ州 /副作用 /アメ リカの陪審裁判 /O・J・シンプソン殺人裁判 /パルシー教徒の結婚裁判所 /結論
第7章 ニタリ村の殺人者
死刑についてのコメント /最高裁判所
第8章 タンドール殺人事件
裁判
第9章 わずかなルピーのために─ 契約殺人
インドの契約殺人の歴史 /二万五、〇〇〇ルピーのために高い代償を払った契約殺人者達
/合意 /動機 /共謀 /誰が絞首刑にされるべきか /あいまいな違い
第10章 流血のない殺人─ 名誉棄損
クシュブ対カニアマル /スブラマニアン・スワーミー対インド連合
第11章 暗殺されたインドの政治指導者達
マハトマ・ガンディー/ラリット・ナラヤン・ミシュラ/インディラ・ネルー・ガンディー/ラジ ヴ・ガンディー/ビーアント・シン
ラジヴ・ガンディーの暗殺 /最近の論争 /政治がらみの暗殺― グローバルな現象
訳者あとがき