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新版 買売春解体新書 高ヒット

新版 買売春解体新書〜近代の性規範からいかに抜け出すか

編 者 SEXUAL RIGHTS PROJECT

著 者 上野千鶴子 、 宮台真司、角田由紀子、藤井誠二、川畑智子、鬼塚・チェイス・円

(本書は、1999年7月発行の『買売春解体新書』の新版です。)

ISBN-13:978-4806807360

発売日:2020/3/10

電子書籍・発売中

 

編者
SEXUAL RIGHTS PROJECT
1993年より枚方ではじめた月1回の女子差別撤廃条約の学習会に参加したメンバーを中心に、シスターフッドの会を結成し、1995年に女性学年報第16号に「座談会『ふしだら』という烙印の正体—売春防止法は誰のためのもの?—」を発表する。その後、月1回のペースで、メンバーが入れ替わりながら、おんなの性の問題を中心に意見交換、情報交換をし、会の方向性について模索する。1997年3月には、ロサンゼルスで開催された世界売春会議にメンバー3人で参加。会議参加の経験を生かすため、連続セミナーを企画する。1997年4月より、シスターフッドの会を発展解消させ、新たにSEXUAL RIGHTS PROJECTとして発足。

 

SEXUAL RIGHTS PROJECT の前身は、シスターフッドの会といいます。私たちの出発点は、「女性学年報」(日本女性学研究会発行)の第16号(一九九五年)が「私たちのセクシュアリティ─いま、〈女〉であること─」を特集した時に、その巻頭にシスターフッドの会として発表した「座談会『ふしだら』という烙印の正体 ─売春防止法は誰のためのもの?─」にあります。そこで問題となったのは、売春防止法が、不特定の男を相手にお金と引き替えにセックスする女性に対して、社会的な制裁として機能していること、そして、それは、「売春婦ではない」女性として存在する娘や妻の性行動をコントロールする機能も同時に兼ねていることでした。

……

Ⅱ部は、座談会を通して出てきた売春女性への差別、労働としての売春、発展途上国における売春、そして子どもの売春という四つのテーマについて、より多くの人に私たちの問題意識を伝え、議論をしたいという意図のもとに計画したものです。

 

目次

I部

上野千鶴子 × 宮台真司 (対談)援助交際は売春か?    10

売春観とセックス観の変容 10

東京発「援助交際」/「結婚するまで処女で」という近代的規範/ブルセラ少女の登場/ブルセラ・オヤジの分析/オナニー・マスターベーション・メディア/買春カルチャーという接待メニュー/ブルセラ・オヤジ、援交オヤジは何者か/女の子による男の子の消費/

生産財男と消費財男 現在のセクシュアリティ 43

売春に参加している人たち/売春の定義の誤り/性的なパートナー/全員結婚社会/欺瞞かつ偽善的なセクシュアリティ/

「うそ」社会─日本近代数世代のツケの澱 近代の規範からいかに抜け出すか 64

自由と尊厳/「自尊心」の中身/よいセックスと悪いセックス/試行錯誤から学ぶセックス/

自己決定の概念     買春処罰規定を問う 79

処罰規定の中身/性的弱者と性的メディア/性欲の近代的誤解/自己決定能力を信じる

II部

売春女性に対する差別意識を考える─「東電OL殺人事件」差別報道から見えるもの 角田由紀子    102

未成年者の売春をどう考えるか

─法規制と自己決定 売春防止法が女性に与える影響 藤井誠二    129

─風俗産業で働く女性たち エンパワーメントの意味を考える 川畑智子    162

─「被害者」・「堕落者」の視点からの脱却鬼塚・チェイス・円    196

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