ホーム > 書籍一覧 > 政治・社会 > 日の丸が島々を席巻した日々―フィリピン人の記憶と省察
レナト コンスタンティーノ (編集), Renato Constantino (原著)
水藤眞樹太訳
単行本: 328ページ
ISBN-10: 4806806757
ISBN-13: 978-4806806752
発売日: 2015/7/24
3600円+税
日本人はこの間の年月、他国を占領した自国の軍隊が 犯した残虐行為と罪について知ることを故意に妨げられており、かかる歴史の意図的な歪曲ゆえに、先の戦争に おいては侵略者ではなく犠牲者であったという考え方が 再び広まっているという点で、本書の物語は日本人が自分たちの過去と向き合うのに役立つであろう。(序より)
コンスタンティーノ,レナト
1919年にマニラで生まれる。フィリピン大学法学部を経てニューヨーク大学大学院に学ぶ。45‐46年、イブニング・ヘラルド紙コラムニスト。46‐49年、国連本部駐在の外務省顧問。帰国後、ファー・イースタン大学の政治・歴史学教授。フィリピン大、ロンドン大、津田塾大などの客員教授を歴任。英字紙のコラムニストとして健筆を振るい、朝日、毎日新聞にも寄稿した。フィリピン大学法学部名誉博士。歴史家・コラムニスト。1999年9月15日死去
水藤/眞樹太
共同通信社の記者として国内では警視庁公安・警備部、防衛庁(現防衛省)、外務省を取材。1972年、75年にベトナム戦争を現地で取材、77年、福田赳夫首相がアジア外交政策の基軸として「福田ドクトリン」を発表したマニラ訪問に随行した。バンコク、テヘラン、ニューヨーク支局長。退社後、日本大学の学生新聞、「日大新聞」社長を務め、2004年から08年までマニラ新聞副社長(編集担当)としてマニラに在住。1937年生まれ。一橋大学経済学部卒業
目次
現在のフィリピン地図 序─ レナト ・ コンスタンティーノ
まえがき─ 野口 裕哉 I 残酷な戦争の落ち穂を拾う─ アンヘリート・L・サントス
抑圧のくさびに利用された愛国心 タガログ演劇の復活
タガログ語の知的言語化とタガログ語文学の興隆
戦争のエピソード─ 必要な余話
マカピリとしてのサクダル党員
アメリカ植民地としての政治状況の日本的局面
対日協力を愛国心として理解する 結論めいた結び II 戦争の子どもたち─ ジョーン・オレンダイン
一九四一年
一九四二年
一九四三年
一九四四年
一九四五年
エピローグ
III 回顧 戦争の日々─ ヘレン・N・メンドーサ
一 死の行進者たち エドムンド ・ ノラスコ コルバン ・ K ・ アラバド
二 四兄弟の苦難
三 敵を相手に
IV 証言─ ベルナルド・LM・カルガニーリャ
始まり
苦難といやがらせ
戦争の中の女性
少数民族の物語
日本化
対日協力
戦士としてのフィリピン人の証言
友好的な日本人
戦い終わって
心の浄化
原著参考文献