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「100年に一度の変革期」を迎えた自動車産業の現状と課題
編 者:中嶋聖雄・小林英夫・小枝至・西村英俊・高橋武秀
A5判上製 344ページ
定価4200円+税
ISBN-13:978-4806807308
発売日:2019/10/03
【目次】
はしがき 11
Ⅰ EVの現状と自動車産業の対応 13
第1章 電気自動車の社会学・試論 中嶋聖雄 14
はじめに 14
1 アクターネットワーク理論による電気自動車研究 15
2 今日のEV現象をアクターネットワーク理論で読み解く 21
⑴ 自動車産業内のアクターワールド 22
⑵ 自動車産業外のアクター・ワールド 34
結論:まとめと提言 39
⑴ まとめ 39
⑵ 提言 40
第2章 EV化が自動車産業へ及ぼす変化とは
–ものづくりの変化から考える– 太田志乃 48
はじめに 48
1 グローバル自動車産業におけるEV化の流れ 49
⑴ EVに注目する背景 49
⑵ グローバル市場におけるEV 50
⑶ 部品産業拡大の動き 52
2 自動車産業が直面する「ものづくり変革」時代 52
⑴ 顕在化した「ものづくり変革」 52
⑵ モノからコトへ拡大する産業変化 53
⑶ 自動車産業に顕在化する変化 54
3 まとめにかえて 59
第3章 電動化の現状と自動車部品産業 松本 周 62
はじめに 62
1 完成車メーカーの電動車動向 62
⑴ 完成車メーカーの動向 62
⑵ 各国主要メーカーのEV比較 69
⑶ 今後の展望 71
2 各国・地域の電動化関連政策 74
⑴ 主要国・地域 74
⑵ アジア 76
⑶ 小括 81
3 世界最大のEV市場としての中国 82
⑴ 全体的動向 82
⑵ 中国における電動車関連政策の変遷と現状 84
⑶ 中国メーカーの電動車関連動向 85
⑷ 中国における外資系メーカーの電動車関連動向 91
⑸ まとめと今後の展望 99
4 EV化と自動車部品企業 99
⑴ 具体事例 100
⑵ 小括 103
おわりに 105
Appendix 1 中国における電動車関連政策 111
Appendix 2 中国メーカーのNEV戦略 115
Appendix 3 外資系メーカーのNEV戦略 119
第4章 現代自動車のEV戦略 堤 一直 122
はじめに 122
1 ヒュンダイ自動車のエコカーの現状と課題 122
⑴ ヒュンダイ自動車のEV 122
⑵ ヒュンダイ自動車のFCEV 124
⑶ EVを用いた場合の移動コスト 125
⑷ 充電スピードが課題 126
2 ヒュンダイ自動車の新本社建設計画 128
おわりに 130
第5章 EV化の部品メーカーへの影響 松島正秀 133
はじめに 133
1 EV化への完成車メーカーの動向 134
⑴ 日系メーカーの動向 135
⑵ 欧米メーカーの動向 136
2 EV化への部品メーカーの動向 137
⑴ パワートレイン・駆動系部品 137
⑵ リチウムイオン電池 140
3 EV構成技術の進化 142
⑴ モーター 143
⑵ パワーコントロールユニット 143
⑶ バッテリー 145
⑷ 静粛性の向上 148
4 EV化による自動車産業への影響 148
おわりに 149
第6章 EV化の虚実 今井英二 150
はじめに 150
1 EV化に関する社会的ニーズ 150
⑴ 排ガス規制問題 150
⑵ 地球温暖化問題 153
2 BEVに関する自動車産業政策 156
⑴ BEVの技術的課題 156
⑵ 電動車(xEV)の販売価格 157
⑶ Li Batteryの価格 158
⑷ BEVの経済性 159
⑸ 自動車産業政策としてのBEVに対する結論 160
おわりに 162
第7章 中国における自動運転車研究動向 石岡亜希子 163
はじめに 163
1 技術論―複雑な道路と実証実験の不足 164
2 産業論―輸入依存の部品とコスト 166
3 法律・行政論―法整備およびトップダウン設計 167
4 社会・文化論―素質教育 168
おわりに 169
Ⅱ 研究開発とものづくりの新地平 175
第8章 日本の開発・ものづくりの総括と今後の展望 水戸部啓一 176
はじめに 176
1 新たな潮流と日本のものづくりがおかれた状況 176
2 ものづくりと日本の特徴 178
3 開発の組織とプロセス 179
4 企画がすべてを決める 182
5 開発のQCD 183
6 設計・テスト 185
7 生産システム 187
8 新たな技術開発への対応 190
9 まとめと今後の展望 191
おわりに 193
第9章 日本製造業の現状と課題
–新たなる競争力の回復を模索する– 小林英夫・二木正明 195
はじめに 195
1 学説史検討 196
⑴ 基本視角 196
⑵ 学説史検討1 196
⑶ 学説史検討2 199
2 自動車・電機産業分析 202
⑴ 自動車産業 202
⑵ 電機産業 205
3 日本の「ものづくり」競争力低下の原因 214
⑴ 製造技術の比重の低下 214
⑵ 開発の比重の増加 電機産業での開発の重要性 216
おわりに 222
第10章 自動車取引適正化を巡るOEMと部品メーカーの交渉史(概観) 高橋武秀 227
はじめに 227
1 系列取引 227
2 自動車メーカーと部品メーカーの情報共有 228
3 旧型補給部品の供給問題 229
4 金型について 230
5 金型問題の解決策の探求と「場」の設定 231
6 問題の解決を遅らせた原因 232
7 「取引慣行」問題対応の潮目の変化 234
8 官主導によるガイドラインの見直し 236
9 取引適正ガイドラインの変質 政府の影響力行使への傾斜 239
10 現況 241
おわりに 242
Ⅲ 新興国市場の行方 245
第11章 日本自動車産業の現状と将来 小枝 至 246
はじめに 246
1 世界の自動車産業 246
⑴ 世界の自動車産業の規模 246
⑵ 世界自動車産業の拡大理由 246
2 日本の自動車・部品産業の課題 248
⑴ 日本自動車産業の現状 248
⑵ 課題と対策 249
⑶ 日本生産維持の必要性 250
3 自動車の生産方式の変換 250
4 日本の自動車・同部品産業の将来予測 251
おわりに–「変革期」は日本の自動車部品産業飛躍の機会– 252
第12章 ポスト・グローバリゼーションの時代の到来と
自動車産業の将来 西村英俊・小林英夫・岩崎総則 256
はじめに 256
1 「世界ルール」の変更 256
2 「世界ルール」を規定する軍事力 258
3 「世界ルール」を規定する経済力 259
4 「アメリカの世紀」としての20世紀 260
5 アジアに重心は移るのか? 261
6 「世界ルール」の行方 264
おわりに 265
第13章 トランプ政権下の貿易政策と自動車産業の対応
–米中貿易戦争とUSMCAを中心として– 小林英夫・植木靖・岩崎総則 269
はじめに 269
1 トランプ政権の挑戦 270
⑴ 米中貿易戦争サプライチェーンの変更 270
⑵ 米中貿易戦争と生産移管 272
2 FTA交渉の結末とメキシコ・カナダ自動車産業・国内政治の変化 273
⑴ USMCA協定の締結 273
⑵ メキシコ・カナダの自動車産業 275
おわりに 280
座談会 パネリスト 小林英夫(司会)・植木靖・岩崎総則 283
第14章 マレーシア自動車産業の現状と将来 穴沢 眞 287
はじめに 287
1 マレーシアにおける自動車産業の発展 287
2 マレーシア自動車産業の現状 292
3 マレーシアの自動車政策 293
4 マレーシア自動車産業の今後 295
5 結語 297
第15章 欧州企業の中東欧展開
–中東欧における自動車産業の分散化の進展– マーティン・シュレーダー 301
はじめに 301
1 欧州自動車産業の東方シフト 301
2 東方展開の実現要因と推進要因 302
3 西バルカンの自動車産業政策 305
4 事例研究:矢崎総業 306
おわりに 308
第16章 国際環境下のアフリカ自動車市場予測 前田充浩・小林英夫・植木靖 312
はじめに 312
1 アフリカにおける日中覇権競争と21世紀型南部アフリカ発展戦略の模索
‐金融地政学的視点から‐ 前田充浩 312
⑴ 問題の所在 312
⑵ アフリカ大陸における日本と中国の勢力圏争奪戦 314
⑶ 開発ファイナンス・ネットワーク(南部アフリカ諸国の最先端発展戦略) 319
2 アフリカ自動車市場の現状 小林英夫 320
⑴ はじめに 320
⑵ 南アの自動車産業の発展慨史 321
⑶ 他のアフリカ諸国の自動車・部品生産 322
⑷ サポーティング・インダストリーの脆弱さ 324
⑸ おわりに–注目されるアフリカ市場– 325
3 モロッコ自動車・部品産業の現状と課題 植木 靖 325
⑴ モロッコの自動車産業 326
⑵ モロッコの自動車部品産業 327
⑶ 整備の進むインフラ 327
⑷ モロッコ政府の動向 329
おわりに 329
座談会 330
テーマ1:アフリカ自動車産業が抱える問題点と今後の方向 330