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ドイツ通信「私の町の難民」―ヨーロッパの移民・難民の受入れと共生のこれから
早川 学 (著)
46判並製 206ページ
ISBN-10: 4806806919
ISBN-13: 978-4806806912
発売日: 2017/4/1
定価1800円+税
「過去から学ぶ」ということは、それ故に、現在、個々の人が何をなしうるのかという現実的な問いかけになります。そのことによって現在が、過去を裁けるのだと思います。68年世代の功績は、ここにこそあると思います。
現在の難民援助活動によって、過去のドイツ難民政策を克服しなければならないのです。そこから、血統と一つの宗教観によってではない、多様な文化、宗教、人種が共生共存できる政治共同体の可能性を、ヨーロッパは模索しなければならないでしょう。これが難民問題の核心だと考えています。(本文より)
【目次】
はじめに
─ドイツ通信87回 2016.10. 3
ドイツに来てから約二十五年 8
1─ドイツの〝何が〟難民を受け入れているのか
─ドイツ通信62回 2015. 8. 7
ギリシャ難民問題から考える 18
─ドイツ通信63回 2015.11. 5
わが町にも難民が——とにかくドイツ語を教えよう! 24
─ドイツ通信64回 2015.11.10
小さな空港敷地跡につくられた難民キャンプ 28
─ドイツ通信65回 2015.11.11
ドイツの〝何が〟難民を受け入れているのか 32
─ドイツ通信66回 2015.11.12
難民にいち早く対応する教会 37
2─押し寄せる難民の波
─ドイツ通信67回 2015.11.17
パリのテロ、その時—— 44
─ドイツ通信68回 2015.11.30
押し寄せる難民の波 48
─ドイツ通信69回 2015.12. 2
「第九・歓喜」の大合唱で極右派の集会に対抗 55
─ドイツ通信70回 2016. 1. 5
アフガニスタンの青年と、シリア・クルド人女性と 57
3─パリのテロと移民、そして難民問題
─ドイツ通信71回 2016.10. 6
パリのテロと移民、そして難民問題 66
─ドイツ通信72回 2016. 1.13
15年ぶりに訪れたマラケッシュで見たもの、感じたもの 70
─ドイツ通信73回 2016. 1.18
ケルン、フランクフルト他で女性への集団暴行・性虐待が 78
─ドイツ通信74回 2016. 1.22
難民問題への「政治的配慮」とは 86
4─ユーロ危機と難民問題は切り離すことはできない
─ドイツ通信75回 2016. 3. 8
州地方選で伸長する極右派AfD 92
─ドイツ通信76回 2016. 3.14
州議会選挙—切り離せないユーロ危機と難民問題 95
─ドイツ通信77回 2016. 4. 7
AfDの台頭は、左派戦後労働者組織と運動の敗北か 103
─ドイツ通信77回 2016. 5. 6
アルジェリアとフランスの過去——マルセーユから見つめる 110
─ドイツ通信79回 2016. 5. 9
ナチ支配下、亡命者・難民の避難所として——マルセーユから見つめる 118
5─ヨーロッパでのテロにみる共通点
─ドイツ通信80回 2016. 5.26
ヨーロッパの中のアラブ社会「モレンベーク」に渦巻く猜疑と不安 126
─ドイツ通信81回 2016. 6.30
イギリス国民投票とEU離脱「Brexit」 134
─ドイツ通信82回 2016. 8. 1
ヨーロッパでのテロにみる共通点 145
─ドイツ通信83回 2016. 8.11
フランスでのISテロの背景にあるもの 150
6─ドイツにおける移民・難民の受入れと共生
─ドイツ通信84回 2016. 8.15
私の町「カッセル」の難民対策 158
─ドイツ通信85回 2016. 9. 8
難民家族の子どもが幼稚園と学校に行く 166
─ドイツ通信86回 2016. 9.19
難民流入、依然として止まらず 173
─ドイツ通信88回 2016.10. 9
ドイツにおける移民・難民の受入れと共生のこれまで、これから 182
─ドイツ通信89回 2016.12. 4
民主主義は、新自由主義に対抗できるか 192
─ドイツ通信93回 2017. 2. 6
あとがきに代えて─今、私たちに求められていること 201