今日の一言

  

本日、丸善丸の内店より「図説 病の文化史」のご注文がありました。

確かに、時宜にかなった注文でしたので、「図説 病の文化史」の紹介に目次を追加しました。

まえがきには、

数多の人々が、いつ我が身に降り罹るかもと怖れた病は、伝染病であろう。医学の進歩が、防疫・治療を解明し、伝染病の恐怖から、一つまた一つと救い出してはくれた。それでも、次に一つまた一つと次の未知の病が立ち塞がる。人間の歴史は、病の「怖れ」の呪縛とともにあった。それでも、歴史に記されるべきは、その伝染病を根絶した医学者の功績とともに、その病の「怖れ」の呪縛を解き放った病者自身の自立であり、解放であろう。ましてや、その伝染病の、病因・療法が不明であった時は、病者らは、病苦に加え、「怖れ」・「穢れ」の対象として差別された。病の「怖れ」の呪縛からの解放とは、治療だけでなく、病に付随した「怖れ」の所業も一掃することである。人道と言われる医学でさえ間違えば、この呪縛に加担することさえある。このような呪縛は、人間の負の歴史であり、それを明確にすることで、二度とは繰り返さない正の歴史へと転生させることが出来る。それは、まだまだ立ち塞がるであろう未知の病や、その虚妄の「怖れ」の呪縛に立ち向かう力となる。

 とあります。

 


「お江戸ののれん」の著者、鈴木進吾さんがさる10月10日に、お亡くなりになりました。つつしんでご冥福をお祈りいたします。
本が完成する直前のことでした。
今年の夏から、体調を崩され、病院でゲラを見ていただくという状態で、最後の校正が終わり、本が出来上がるのを待つばかりのことでした。あと、一週間早ければ、病床に本が届けられたのにと思うと、返す返すも悔しさがつのります。
鈴木進吾さんは、「お江戸ののれん」が出版されたら、掲載したお店に、「お礼かたがた、挨拶にいくんだ」、「今回収録できなかったお店もたくさんあるので、第二弾を出そう」と制作途中に、語られていました。
またお店巡りは、「だんなや女将さんと話が出来るのが楽しみなんだ」「おもいがけないお話が聞ける」ということでした。まだまだやりたいことがいっぱいあった鈴木進吾さんでした。